8.ありがとう

 

8.ありがとう

  

ありがとう

なくなった母と父

そして

タロ、テン、ブン

 

自分を支えてくれた

中台、畑平のお父さんたち

そしてブナ淵のおばあちゃん

皆に桜の木に

あなたがたの名前をつけ

呼んで忍びます

 

自分が思い出すとき

きっと

会いに来てくれていると

信じます

 

今の自分があるのは

皆さんのおかげです

 

命の終わった生命は

みな再びこの地上に戻り

又幸せな日々を送って下さい

 

9.ああ悲しい

  

ああ悲しい

ああ 自分が関わっていたのか

関わっていなかっのか

得体の知れぬ出来事が

降りつもる雪のように

止むことがない

遠くから人を呼ぶように

細く確かに

近づいてくる

 H22.1.5

10. 人は人らしく

 

人は人らしく

生きたいもののだ

少しの食べ物と

水と

体を休める

家があればいい

 H22.1.8

11.かわいいいペット達を連れて

 

   かわいいペット達を連れて

気ままに旅に出られたら

どんなに楽しいことだろう

 

春の芽の吹く草原で

「タロ、あんまり遠くに行くと

見えなくなってしまうよ」

「早く戻っておいで」

 

夏の日差しの強いベンチで

「テンコロ、あまり外にいると

手足を火傷してしまうよ」

「早く戻っておいで」

 

秋の風の流れる栗の木の下で

「ブンブン、あまり高い所にいると、

迷子になってしまうよ」

「早く戻っておいで」

 

かわいいいペット達が

再び戻ってきてくれたら

どんなに嬉しいことだろう

 

12..タロの気持ちを

  

  タロの気持ちを

解ってやれなかった

なくなる前に

多くのサインがあった

無情にもみんな見逃してしまった

 

タロの気持ちを

解ってやれなかった

それがなによりも

死なせてしまった原因に

なってしまった

 H22。1.6

 

 

13.よい天気だった

 

  春のうとうとするような

柔らかい日差し

    夏には暑い光の一隅の

    涼しい木陰で

    又秋には

箒ではいたような

流れる白い線

冬は真白く

山も畑も田んぼも

自由に歩ける堅雪の朝

 

14.堅雪の朝明け

 

   堅雪の朝明け

どこもかしこも

自由に歩けて

雪の上はすべて道となる

 

白銀の世界

凍り付いた雪だが

さささらとしていて

とても優しい温もりがある

 

15.黒と白

  

黒と白

この相反する法則が

正と負.明と闇

喜と悲.生と死

これを理解することは

容易いことだが

それ故自然と人生は

不可解という失敗を

繰り返す

皆解き放たれる

冥界という

ブラックホール

1ミリの世界へむかって

 

16.僕は想う

 

  僕は想う

武士とは

罪人でなかったのか

人を殺すことが

得意で

魂は凶器の刀だ

 

僕は想う

貴族とは

罪人でなかったのか

衣の下には

魑魅魍魎の

お化けが住んでいる

 

僕は想う

数百年後に

数千年後に

サラリーマンの人間を

公務員の人間をも

僕たちは罪人と

呼ばれるのだろうか

 

17.日本人も

 

日本人も

縄文人も居ない秋

秋とはなんと

心地よいことか

秋の草花が香り

秋の実が実る

金木犀は

甘い香りを

運んでくる

 

昔 タロスケという犬と

散歩をして

そう感じたことがある

 

18.鏡

 

鏡の自分

写真の自分

過去の

忘れ去った自分

 

鏡は似ているようで

似ていない

写真は似ているようで

似ていない

過去にあった出来事も

似ていない

 

19.馬

 

 馬ほど人に

 忠実で

 働いた動物を見たことがない

 

 冬の斜面から

 灌木を引きずってくる

 

 優しい眼差し

 悟りを開いたような瞳

 

 汗を流し

 大きな白い息を吐き

 優しい顔

 優しい性格

 品のある体型

 

 その生涯を

 終える時

 無理矢理殺される時

 涙を流し

 死んでいったと

 村人が話していた

 

 皿に盛られた

 一塊の

 血のついた肉が

 その馬の馬肉だった

 

 悲しい馬の運命を

 語らずに居られようか

 

20.犬は

犬は

宇宙から来た

誰も知らないが

犬は微小の原子から

最初は始まった

誰も知らないが

21.馬よ

 

馬よ

優しい性格よ

生き物の頂点に立ち

己を誇ることがない

 

僕は見た

農耕馬として

人の命を救った

 

偉大な生き物

己を誇れ

 

人々の暮らしを支え

     村人の命を守った

  

果てしない海

限りない宇宙にも似て

皆尊厳をもって

讃えよう